fool on the hill

脱 出
いやがる婆を車椅子に縛り付け施設に投獄
実態は逆 ケアマネが少しは君が休むべしと

ではお言葉に甘えてと二泊三日富山石川へ慰労旅
青空背景に海にそびえ立つ白銀の立山連峰 氷見の幸
夜は夜とて大満足の居酒屋 富山の人はあたたかい

翌日 この地の人が普通に食す刺身とは?と地元スーパーへ
あるわあるわ 定番から見知らぬ魚まで
喜び勇んで買い込むも上寿司一人前にも見たぬ値段

どれもこれも「きときと」と いい加減になさいませ!
数種類の刺身を腹一杯食ったなど生まれて初めて
富山特有甘口まったり醤油ももちろんご一緒

初日の幸運使い果たしたか二日目は一日雨
濡れてなお増す威厳の黒能登瓦を載せる格調高い家並
のんびりゆったりしっとりと静寂の道中

三日目は快晴 窓越しに望むうららかな日本海
しかし輪島の朝市は10分で逃げ出した そこへ電話

意識なく救急で病院に運び込んだとショートステイ職員
すぐ戻れと言われてもここは能登 ぶっ飛ばしても数時間

メーター振り切りターボ全開の軽 到着 15:30
駆けつけた心配顔の妹と ICU に飛び込めばベッドでニタリと笑う母
先生曰く 「突如戻った、、」 あのなぁ、、わしゃ能登に戻るぞ!!
空 旅
博多は八百人収容の客席 客層に外国人が多いと
反応が顕著で手応えが違う 盛大な拍手を受ける喜びは久々

本場の刺身はどれも引締まり甘さ堪能
信州松本空港からの往復空路も新鮮!だった

帰路は晴れ渡り 四国の山々 瀬戸内の眺望
そのうち見事な富士 白山に各アルプスの白き峰々

御岳 乗鞍 穂高を間近に眺め機長はまるでバスガイド
松本上空を二度ほど旋回サービス
見事なパノラマに乗客も身を乗り出しての歓声

着陸後 窓を眺め続けた首が戻らない
寒さ厳しく美しい信濃の冬がまた始まった
雁 木
一般道でも2時間程度 冬の終わりも間近のはずの日本海
吹きすさぶ風に荒れる直江津の海 灰色空にカモメの乱舞

途中迷い込んだのは高田の街 「がんぎ」の仲町通り
延々と続く低い二階建て家屋の前に思い思いの木製アーケード

不思議な風情 総延長は16kmに及ぶそう
豪雪への智恵とは言えいったいどれだけの雪が降るのやら

帰路にちょいとノドグロと地魚 ついでに生鯖をほおばって
まだまだ真白き妙高を目の前にゆったりのんびり露天風呂
何が良くて猿見にゃならん 自分で浸かるがよほどの極楽
瞑 想
今年は猿が干支 だからではなく
ただのお供で地獄谷野猿公苑 徒歩往復一時間

最初と最後がほんの少しの登りで後はほぼ平坦
左は深い谷底 右に石垣作りの用水路が続く狭い道
雪深くなければ猿目的でなくとも趣ある山道

まばらに行き交う人々はほぼ海外の旅行客
早朝にもかかわらずたどり着けば露天風呂は人だかり

湯治猿はたったの一匹 眼前10cmに迫るレンズ群に
吾唯足知 の佇まい 俗は群がるこちら側 
牛 車
強烈な陽射しの中 十数人の観光客を乗せ嫌々荷車引く水牛
元はと言えば北海道に暮らしていたそうで
竹富島で働く内に白毛が黒毛になったとか ^_^;

歩いてもせいぜい5分程度の赤瓦屋根の集落一周を休み休み3-40分
眼前にでかい尻 馭者の三線と島唄 のんびり揺られ

牛名「あ~ぱ~」降りて顔見りゃ 立派な角と優しい眼差し
思わず 「お仕事ご苦労様!」
台 風
春の息吹を載せたのがついこの間
その翌週には台湾すぐそこ石垣島へすっ飛んだ

島はすでにムシムシと梅雨本番
時折顔覗かせる太陽はギンギラギンの夏本番

五泊六日の一晩を幼児期以来の貴重な体験
荒れ狂う本場の台風存分に楽しませて頂きました

さすがです!南国台風!
芳 春
北陸新幹線開通に沸く飯山 噂の菜の花畑を見に行けば
山の残雪と千曲の川を背景にようやく春の息吹そこかしこ

帰路に立ち寄る栗と北斎の町 小布施堤防沿いの桜堤は
延々4km 600本の八重桜 運良く超満開の圧巻に出くわした 信濃の春は長い
童 話
まだ明けの明星輝くうちに一山越えて静かな湖畔
登る朝日と鳥の声 木陰の水辺でまたも優雅な朝食

家からはほんの30分ほど 朝の散歩にゃ贅沢すぎる
点在する近くの湖もついでに巡りちょっと迷い込んだ森の中

助手席が 「お菓子の家だぁ!止まって止まって」
見れば確かにヘンゼルとグレーテル

人は住んでいそうもなく店でもなさそう
建ち並ぶ三楝全てが童話の世界 何だコレ?
灰 焼
灰焼おやきを確かめに中条山奥 やきもち家 へ
またも急坂 登る登る緑深い山道

茅葺き屋根の中に入れば真っ黒に煤けた太い梁
囲炉裏には燃える薪と煙 自在鉤に吊るされた大鉄瓶

どうやって包むのと思うほどの薄皮に具がたっぷりのおやき
残念ながら囲炉裏端で焼かれずに冷めた出来合が出てきた

ざる蕎麦とおぶっこ煮(ほうとう?)も欲張り完食
太鼓腹二つを乗せた原チャリ 転げ落ちる帰路
青 鬼
白馬村の少し北 姫川ダムから急峻な山道を登る
辿り着いたのはカブト造りの屋根群 青鬼(あおに)集落

早朝どこもかしこも霧 急坂を流れ落ちる小川の水音だけが響く
棚田の石垣近くに腰かけ さてといつもの腹ごしらえ と

突如 晴れる霧 見る間に視界が開けた
棚田越し 眼下に市街地 眼前に未だ残雪の 五竜 唐松 が聳え立つ

行い良き人に幸あり  ^_^;  
緑 葉
東京文京区本駒込の下宿に入ったのは43年前
一階は大家さん 二階三室が下宿人

薄暗い四畳半に半畳の押入れと簡易台所
トイレ共同 窓の外は隣家のベランダ 家賃は4千円程度だったか
それでも寮を出て初めての一人暮らしには心躍る空間だった

前置きさておき本題「おもと」 「万年青」と書く
世話になって4年 目黒へ越すことになった朝

「持っていきなさい 新しい家に入る前にまずこれを部屋に
入れるんだよ 息災でいられるからね」 大家さんに渡された一鉢

それが今 青々と目の前にある 長い付き合いだね まだまだよろしく
雑 踏
晴れ渡った朝の上高地 降り立った大正池
左手に焼岳 右手に奥穂が映る静寂な湖面に言葉も出ず

引き締まった空気の中 左岸をゆったり上流へたどる
気持のいい静けさが続いたのは田代池まで

そのうちザワザワワイワイガヤガヤに追いつかれ
河童橋にたどり着けば観光バスと人の山
日本各地のお国言葉飛び交う中に一際目立つ中国語

いやはや これが休日ならいったいどういう事に、、
雑踏から逃れ ほっと一息つける場所に佇めば

川面からいきなり立ち上がる残雪の西穂 奥穂 前穂高
影のように聳える明神と雪渓から吹き降りる風に揺れる新緑

さすが壮観の名勝地 雄大な眺めの何と贅沢なこと
田 植
先週は 今しか見られないから と唐黍仲間の若夫婦に誘われて安曇野へ
田植えが終わったばかりの水田に逆さに映るまだ雪を頂く山々

小川に花開く梅花藻と とっておきの三本同時に流れる清流に目を見張り
安曇野見下ろす長峰山での展望前に至福のおにぎりタイム
トドメはワイナリー シャルドネ一人一本ぐびぐびと

昨日は昨日でちょいと諸用で大町へ トンネル抜け
いきなり眼前に広がる圧倒的な光景にはいつもながら驚かされる

一年もとっくに過ぎたのにいったいいつまで旅気分
季節ごとの信州は本当に広い 当たり前の地元民にはなかなかなれぬ
国 柄
ニューヨークのタクシー 日本車採用の記事 う~ん、、

今ではフォード車以外にも他国車は使われているようだが
どう考えたってオンボロイエローキャブがお似合いで、、

対して英国ロンドンはお馴染み背高ノッポのブラックキャブ
古色蒼然 運転席との仕切りや対面座席 山高帽御用達の室内高

ドイツではタクシーまでがベンツだと 変な感心しましたっけ
各都市それぞれ二三度は訪ねているけれどいづれもだいぶ昔のお話で、、

何とか残して欲しいお国柄
秋 色
一時間もかからず名所が至るところ点在 ったく長野の奥深さ
ものの2-30分も走ればすでに谷底見下ろし空にも雲にも手が届くよう

加えて季節ごとの化粧直しとくればいくら時間があっても足りない
昨日は散歩がてら おにぎり抱えて湖畔の朝食 志賀高原

朝靄に紅葉 白樺に紅葉 澄んだ水に紅葉 青空に紅葉  
ただただため息 秋の色
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