fool on the hill

朝 露
ここは東京池袋から急行24分 典型的な東京のベッドタウン
自転車で5分も走れば見渡すほどの水田にも逢える
15年ほど前から夜明け前には散歩に出かける爺
体調管理のつもりが今はそれも飽き
ただ朝の空気を浴びるためにだけ

今時期 水田に広がる緑の絨毯は何よりも美しい
びっしりと群生する剣のような葉
針のような先端 ほんの1ミリ下ぐらい
それは小さく透明な水滴が全ての葉に一つづつ
朝陽が映える日など 輝く朝露の何とも言えぬ表情
どんな宝石にも比ぶべくもなく

こんなもの 身に纏える人がいるのなら
など あらぬ感慨

流れる水路には呆れるほどの鯉
亀に蛇 泳ぐも見る
懐かしい蛙の合唱 太い牛蛙の声
木に群がる白鷺のねぐらまで

2年ほど前 数メートル先の対岸 歩く狐を見た
とがった顔と大きくふさふさとした尾
見間違いでは決してない
ピンと立てた耳こちらに向け二人で5分ほど
見つめ合った 静かに去って行った
夢幻か その場に呆然と佇む爺 

いったいここは何処
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